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『ヲタクに恋は難しい』実写映画化! オタクのパンピー化は止まらない。


■『ヲタクに恋は難しい』映画化! え、実写?■


 何やらベストセラー漫画『ヲタクに恋は難しい』が実写映画化するらしいですねー。何というかもう、「ついに時代はここまで来たか」という感じです。

 

 オタク大迫害時代に青春を過ごしたアラフォーのおっさんとしては、感慨無量というか感動ですよ。

 

 まあ、映画のクオリティに関しては何ともいえないわけだけれど、とりあえずオタクが普通のティーン向け恋愛映画(だろう、きっと)の主役になる日が来ようとは、思いもしないことでした。

 

 いや、『ヲタ恋』が出て来たあたりではっきりと時代の変わり目は感じていたんだけれど、それにしてもこの流れの速さは凄いですね。

 

 いったいこのままどこまで行ってしまうのだろう? 一億総オタク化して、「オタク」という言葉が死語になったりして。うーん、まったくありえない話じゃない気がするあたり、時代の変化は恐ろしい。

■オタクの四世代■


 そもそも、オタクの歴史はだいたい四世代くらいに分けられて、第一世代、第二世代、第三世代、第四世代などと呼ばれています。

 

 このうちの第四世代が現代の若者たちにあたり、考え方も感じ方もそれまでのオタクたちとはまったく違うものと考えられています。

 

 いやー、さすがにぼくも十代のオタク友達はほぼいないので、じっさいどういう感じなのかわからないんだけれど、何か違うらしいよ?

 

 じっさい、この層をターゲットにしていると思われる作品を見ていると、いままでのオタク向け内輪ネタ作品とはまるで内容が違うことがわかる。

 

 オタク向けの恋愛ものは、過去にも『げんしけん』とか『電車男』とか大量にあったわけですが、もうすべてまとめて過去ですよね、過去。

 

 「リア充ばくはつしろー」とか半分本気でいっていた頃の作品と比べると、『ヲタ恋』はやっぱり決定的に新しい。コンプレックスとルサンチマンがほとんど感じられないんですよね。

 

 はっきりいって、もう「普通の人」の「普通の恋」の物語。オタク関係ないじゃん!と憤る人も少なくないでしょうが、でもね、これが現代のオタクの実相なのだと思う。

 

 もちろん、ここまでのイケメン、美女はなかなかいないことは間違いないだろうけれど、それでもまったくいないわけではないし、漫画の脚色として、そこまで壮絶に美化しているというわけでもないと思うんですよね。普通にありえるレベルに留まっているのではないかと。

■『ヲタ恋』と、オタクがコンプレックスを捨てるとき。■


 そういう意味で、『ヲタ恋』はまさにポストルサンチマンオタク恋愛漫画のマスターピースと呼ぶべきなのです。いや、まあ、いま考えた名称だけれど、必ずしも外していないんじゃないかな。

 

 いままでオタクといえば、「ネクラ」とか「ダサい」とか「キモい」とか、相当にネガティヴなイメージでのみ語られてきた印象が強いわけですが、でもね、お兄さん、時代は変わりました。

 

 いまや、オタクはへたすると若年層のマジョリティ。「普通の人」でしかないのです!

 

 まあ、岡田斗司夫さんのように、その「一般人化」を嘆くひともいるわけだけれど、あまり意味があることとは思われませんね。だって、それが時代の流れなんだもの。

 

 どんなカルチャーも時代が経てば一般化する(か、すたれる)。そういうものであることは否定できないのだから、現実をポジティヴに受け入れたほうが良いと思う。

 

 素晴らしいじゃないですか、オタクがパンピーになることは。まあ、たぶん、その影でオタクカルチャーにしか居場所を見いだせなかったほんとに非社交的な奴が救われない状況に陥ったりしているのかもしれないけれど、全体から見ればそれはマイノリティでしょう。

 

 きっと多くの人が幸せになって来ているはず。その結果として、『Fate/Grand Order』が月間100億円を稼ぎ出してソニーの株価を押し上げたりしているのではないかなー。いや、それは関係ないか?

■オタク暗黒時代は終わったのか?■


 とにかく、オタクという言葉がネガティヴ・ワードとしてのみ語られる時代は完全に終焉を告げたと思う。

 

 当然、すべてのオタクがスタイリッシュになったわけではないのだけれど、それはむしろ、「オタク」というくくりに意味がなくなったということなんじゃないかな。

 

 いまは花のオタク多様化の時代。ひと口にオタクとはいっても、実に色々な奴がいるというのが現実なのでしょう。

 

 ぼくみたいなダメ人間街道をはだしで進んでいるような人間もいれば、古い言葉では「リア充」としかいいようがない連中もいるのでしょう。う、うらやましくなんかないんだかねっ。

 

 はたして、今後、「オタク」という言葉がどのように変わっていくか、それはわからないけれど、時代が逆行することがないことは断言できます。

 

 そういう意味で、オタクにとっては凄くいい時代が来ていると思うのだよね。

 

 昔は良かった、昔のほうが作品のレベルも高かったなんていう人もいるだろうけれど、基本的にはウソですから。現代のアニメやゲームのレベルの高さは実に驚異的なものがあります。

 

 まあ、それがなかなかお金にならないとか、問題はあるにしろ、「昔は良かった」という言葉を信じてはいけないのです。

 

 いまや時はオタクの春ですねー。『ヲタ恋』の実写映画にはあまり期待はできないけれど、とにかく見にいってみようかなとも思うのです。じょ、女子高生ばかりだったらどうしよう。そういうこともありえるよね。

 

 ビバオタク! わがオタク人生に一片の悔いなし! ←ほんとかよ?

 この記事を書いている人:海燕(かいえん)

 

 プロライター。7月30日生まれ。2001年1月1日からウェブサイトをオープン。その後身のブログは1000万PVを記録。その後、ニコニコ動画にて有料ブログ「弱いなら弱いままで。」を開始、数百人の会員を集める。『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を見るまでは死ねないと思っている、よくいるアラフォー男子。